奇病街(キビョウムラ) 5 ~花嘔~

奇病街

おや?

ご機嫌用よう!

梨くんです。

また、見に来てくれたんですね!

ありがとうございます!!!

嬉しい限りです!

それでは早速書いていきましょうか!

はじめに

奇病街Part5です!前回を読んでからご覧ください。よろしくお願いいたします。早速行きましょうか!奇病街Part5!!どうぞ、ごゆるりとお楽しみください。それでは行ってらっしゃいませ。レッツゴー!(‘ω’)ノ

奇病街(キビョウムラ)Part5

注意 少々グロ注意、常識はずれの設定、語彙力低下、誤字脱字、嘔吐表現。
   このことを事を踏まえた上でご覧ください。

奇病2、 花嘔(カオウ)

瞬 「えぇと・・・。花嘔についてまとめますね。花嘔は突然花を吐く奇病で、最初は激しく咳込み、ある日突然血と花が吐かれる。血と花が吐かれるようになると数日の内に死に至ります。吐かれた花は鮮やかな桃色、橙色、黄色、水色をしていて、死華花とは違い、触れても何も起こりません。しかし、花または、花弁を誤って、飲み込む、あるいは吸い込むなど、体内に入れると感染してしまいます。花を体内に入れた自覚が無くても感染するので実際は花嘔に感染する経路は不明。僕の推測では何かしらの花の胞子か、花粉、種子などを体に取り込むことによって感染するんだと思います。感染者の共通点はとある白い木から実る色鮮やかな果実を食べていることしか分かっていません。果実を食べるのを止めても感染者は減少していません。花嘔に感染した人は少しずつ体を蝕まれていき、体力を奪われ、最大でも一週間(血と花が吐かれてから)しか生きられないです。」

狼牙 「厄介だな。感染経路がいまいち分からないんじゃ、どう、対処するかも難しい。」

瞬 「そうですよね。」

狼牙 「ま、とりあえず、自分の身で確かめて診ねぇと。」

感染者からとってきた桃色の花を飲み込む。

瞬 「えぇ?(困惑)飲んだ・・・・。」

狼牙 「こうしないと分かんないだろ?」

瞬 「えぇ、まぁ。」

数分後・・・

狼牙 「⁉ んぐっ!ゴホッ!ゲホゲホッ!?・・・ハァハァ・・・ケホッ!」

瞬 「え?大丈夫です?」

狼牙 「せ、咳がッ!!ゴホッ!」

瞬 「これは、キツイ。体力がない人にとっては相当辛い奇病ですね。苦しそう。」

狼牙 「そうだなッ!ケホッ!」

瞬 「咳止め、飲んでおきましょう?」

狼牙 「あぁ。」

狼牙 「止まった・・・?効果ありか?」

瞬 「どうでしょう?数日様子を見ましょうか・・・。狼牙さん・・・もう寝て。」

狼牙 「狼は夜行性なんだが?」

瞬 「貴方は人間の遺伝子を持っているので関係ありません。さっさと寝てください!これでも僕なりに心配しているんですよ!」

狼牙 「嘘つけ。」

瞬 「はい。嘘です。気は済みました?さっさと寝てください。」

狼牙 「はいはい・・・。」

三日後の朝、突然、喉に何かがつっかえたような苦しさが襲ってきて、思わず膝をつき口元を抑え、咳をする。

狼牙 「カハッ⁉」

ひときは、大きな咳をすると手のひらにドバっと何かが垂れた、ソレは指と指の間からスルリと滴り床に落ちた。ソレは真っ赤な液体・・・。血だった。その紅に交じり、空色の花弁が何枚かおちている・・・。

狼牙 「マジか・・・。本当に突然だな。」

瞬 「どうしたんですk・・・なっ!?狼牙さん⁉大丈夫じゃあ、なさそうですね⁉待っててください。マスク付けてきます。」

瞬 「お待たせしました。咳止めでは咳を抑える事しか出来ないんですね。しかも一時的なものでしかない。」

狼牙 「そう…だな。ケホッ!」

瞬 「咳止め・・・飲んでおきましょう?咳ぐらいは止めたいですもんね。」

狼牙 「あぁ。」

瞬 「僕は、白い木を調べてきます。」

狼牙 「気を付けろよ。」

瞬 「はい。行ってきます。」

例の果実を実らせる白い木の元に来た。その木は、5㎝の青い実を実らせており、風に揺れていた。

瞬 「・・・。本当に真っ白。ん?裏に何かある・・?」

木の裏に何かがある・・・これは・・?

瞬 「人・・・?口元から血が・・・しかも花まで吐いてある・・・感染者の骸か・・・。外見は普通に綺麗ですね。ん~。貴重な研究材料ですが無暗に傷つけて怒らてるのも嫌ですし、何より貴方が望んでないと思うので駄目ですね。しかし、どうしましょう?街に持ち帰って感染者が広がるのは望ましくないんですよね。失礼ですが、海にでも沈めましょうかね。貴方も赤の他人に弄られるくらいならその方がいいですよね?地面に埋めてそこから感染の原因となるのもが出てきたら、それこそ困ります・・・。はぁ、気乗りはしませんが、すみません・・・。」

死体に触れようとする。しかし・・・それは出来なかった。腕に触れようとしたのだが、そこに腕は無く、代わりに地面が、何が起きたのか考える暇はなく、口元に強い衝撃が走り、口に何かが入る。あまりの予想外な出来事に反応できず、その何かを飲み込んでしまった。次に耳に入った音は・・・。

「You will be the some as me.」

貴方も私とおなじになる。

瞬 「ひっ。」

全身に悪寒が走る。マスクが・・・無い?感染者を思い切り突き飛ばし海に落とす。正当防衛だ。仕方がない。息遣いが荒いのが自分でもわかる。ドサッと膝から崩れ落ち、口を抑える。何かを飲み込んでしまった。”貴方も私とおなじになる”?まさか・・・。感染者と同じになる?つまり感染者になるという事・・・もしかして・・・僕が飲み込んだのは・・・花?いやいや、冗談はよしてほしい。だけど・・・それ以外にあの言葉の意味が分からない。精一杯混乱している頭で考えた。その結果、たどり着いた答えは一つ。

瞬 「僕は・・・感染した?」

嘘だろう?狼牙さんのように不死身では無い僕が感染した?つまり、あと数日でこの奇病を治さなければ・・・治す方法を見つけなければ・・・・・・。僕は・・・・死ぬ?確実に死んじゃう?狼牙さんに二度と逢えない。そんなのは出来れば遠慮したい。はやく、はやく・・・見つけなければ・・・!そのあと我武者羅に木や果実を調べつくしたが何も見つからなかった。仕方なく狼牙さんの待つ研究所へと踵を返す。

瞬 「ケホッ!・・・咳が・・・。」

狼牙さんには知られたくないので、咳止めを口にする。よし、これで多分バレはしない。

瞬 「ただいま、狼牙さん。」

狼牙 「おう。お帰り。ケホッ。どうだった?目ぼしい収穫はあったか?」

瞬 「それが、これっぽっちもありませんでした。」

狼牙 「そうか、残念だったな。ん?」

瞬 「どうかしましたか?」

狼牙 「変な匂いがする。・・・ん?人の匂い。瞬の匂いに交じって、人間の匂いがするな・・・何かあったか?」

何という、嗅覚の鋭さ・・・このままでは近いうちにバレてしまうな。だけど・・・

瞬 「えぇ、まぁ。木の裏に感染者さんが亡くなっていましたから。」

狼牙 「⁉・・・感染は!!?」

瞬 「してませんよ。だって、マスクをしているんですから。」

狼牙 「そうか。ならいい。お前が感染したら大変だからな。」

瞬 「ですね・・・。ケホッ。」

しまった!!?小さく咳をしてしまった。何てタイミングの悪い・・・ヤバい。狼牙さんの目が少し細くなったのが分かる。

狼牙 「今・・・咳・・・?」

瞬 「気のせいでしょう?僕は咳なんてしていませんよ?」

狼牙 「そうか。俺・・・疲れてんのかな?」

我ながら苦しい言い訳だったが、何とか誤魔化す事ができた。まだ、疑いの光は瞳から消えていない。鋭いなぁ狼牙さん。何で、こういう時だけ無駄に鋭いんですかねぇ。いつもなら狼牙さんに”隠し事”なんて余裕なのに・・・。

瞬 「僕、もう寝ますね!」

狼牙 「あぁ、おやすみ瞬。A nice dream you.”良い夢を”」

瞬 「貴方こそ。」

狼牙 「はぁぁぁぁぁぁ(クソでかため息)また、”隠し事”か・・・ゴホっ。」

自室へ戻る。ベッドに後ろ向きに倒れ、はぁ・・・と、ため息をこぼす。感染した・・・。その事実が痛いほど自分を締め付けているのが分かる。クソッあの感染者は今頃海の底か・・・今頃地獄で苦しんでいることだろう。そうでなければ全力でキレてやる。薬の効果が切れたのか咳が止まらなくなってくる。

瞬 「ケホッ。ゴホゴホッ。ね、眠れないッ。ケホッ。」

残念ながら良い夢は見れそうにない。それは狼牙さんも同じだろう。暇だな。日記でも書こうか・・・?羽ペンと手帳を探し出し、机にぶん投げると自分は椅子に座る。手帳のページをパラパラと開き、まだ何も書いていないページで手を止める。スラスラと羽ペンを滑らせた。                ”〇月✖日、僕は、花嘔に感染した。まだ、花と血は吐いてはいないが、そのうち吐くようになるだろうなぁ。狼牙さんにはバレてないと思う。あと、何日生きられるかは分からない。けれど、研究者の端くれとして頑張ってみようと思う。出来ればまだ、死にたくはないんでね。あ、そうそう。今、僕が思っていることを話そうか。それは、あの感染者絶対に許さない・・だよ。もしも、僕が花嘔で死んだらあの感染者を地獄で五発ぐらいブチかましてやろうと考えているんだけれど・・・それ位は許してくれるよね?神様・・・?今日はこのくらいで終わろうか・・・。また、何かあったら書こうと思う。”最後に羽ペンで 瞬 と、サインをして手帳を閉じる。数分の暇つぶしにしかならなかったが、良しとしよう。その時だった、急に苦しくなりゴホゴホと激しく咳き込む。耐えきれなくなり、椅子から崩れ落ち、床に倒れこむ。そして、僕は僕の手のひらを見た時に思わず声が漏れた。

瞬 「え・・・?」

僕は・・・花を吐いた。

                             次回へ続く

あとがき

どうでしたでしょうか?楽しんでいただけましたでしょうか?瞬君が感染してしまいましたね。どうなってしまうのでしょう?おっと、危ない。長々と話し込んでしまいそうに・・・この続きはまた次回に御預けです。次回もどうぞごゆるりとお楽しみください。歓迎いたしますよ。ここまで、ご覧いただきありがとうございました。どうか、貴方様に幸福がありますように。ご機嫌よう!

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