はいはい。
ご機嫌よう!
お久しぶりです。
梨くんでございます。
最近、1500ピースのパズルを始めたんですが・・・いやぁ、挫折寸前。
そんなことはどうでもいい?
分かりました・・・。
はじめに
奇病村Part7です。んまぁ、言われなくても分かりますでしょう?前回の作品に目を通してからこちらをご覧ください。よろしくお願いいたします。それでは、早速本編へご案内しますね。どうぞ、ごゆるりとお楽しみください。さぁ、行ってらっしゃいませ。
奇病村(キビョウムラ)Part7
注意 少々グロ注意、常識はずれの設定、語彙力低下、誤字脱字。 このことを事を踏まえた上でご覧ください。
ふと、目が覚めると、見慣れない天井が瞳孔に映った。はて?僕は森に居た筈では?と、記憶を探る。ふむふむ。脳が栄養を求めていることだけが分かった。はぁ、とため息をこぼす。重い体を起こそうとすると、ふいにジャリ、と手元から音がした。はてはて?僕は夢を見ているのか?片手首に重い鎖が巻き付いているのだが???犬?犬になったのか?そういえば此処・・・狼牙さんの部屋にそっくr・・・そう思った瞬間ぼやけていた脳内が活性化し、寝ぼけまなこもハッキリと場所を捉える。視界に映る景色が脳内へ伝達されるのにそう時間は掛からなかった。そして、この場所がどこなのか分かった瞬間に僕はこう思う。 あ、死んだ。と・・・。そしてどうするか考えている間に扉が開き、今一番合いたくない人物と目が合った瞬間に再び思う。 あ、間違いなく死んだ。と・・・。
狼牙 「おはよう。」ニコォ
瞬 「オハヨウゴザイマス。」
不敵な笑み、という言葉が脳内に叩き出される。こっちに来ないでほしいという僕の思いは届くことなく踏みつぶされる。コツコツと足音が近付いてきて、その音が止むと同時に僕の頭上には影が出来た。
狼牙 「さて・・・。」
瞬 「・・・・。」
狼牙 「引っぱたいていいか?」
瞬 「遠慮しても宜しいでしょうか・・・・?」
狼牙 「遠慮するな。ただ、数日間の間、頬がヒリヒリするだけだからな。それとも、殴られる方がお好みだったか。これはこれは、配慮が足らずに申し訳なかった。」ニコニコ
どっちも望んでないのだが???
瞬 「すみませんでした。」
狼牙 「何が???」
瞬 「感染の事・・・黙ってた事と、狼牙さんから逃げた事・・・。」
狼牙 「それだけか?」
瞬 「え?」
狼牙 「俺はお前に頼られなかったこと、相談されなかったこと、嘘を付かれたこと・・・それが何よりも悲しかったんだがな・・・?挙句の果てにお前は凍えてた。お前の悴んだ手に触れた時俺は物凄く辛かった。」
瞬 「すみません。」
狼牙 「そういう事だから、ぶん殴っていいか?」
引っぱたく→ぶん殴る、に悪化してるんだが?
瞬 「首が取れる。」
ふむ、それなら加減してやろう。
できる限り
狼牙 「あぁ、安心してくれ。できる限り加減してやる。」
瞬 「首が取れたらちゃんと、埋めてくださいね。」
狼牙 「・・・・。海に捨ててやる。」
瞬 「ご遠慮したいです。」
こう見えて僕は少しカナヅチでもある。死んでまで溺れたくはない。ん?狼牙さん?何処に行こうとして・・・?突然、踵を返そうとする狼牙さん・・・。
瞬 「どこに行くんですか?」
狼牙 「どうせ、腹が減ってんだろ?スパゲッティを持ってくる。」
瞬 「あ、え?あ、ありがとうございます。」
行ってしまった。あれ?案外怒ってない?あんな、大罪を犯したのに?あぁ、やっぱり優しいなぁ。しかも好物って・・・。好き。狼牙さん大好き。もう、ホントにすみませんでした。反省します。いや、反省はしてるか。うん。お腹すいてるし。う~ん。いい匂いがする。待って、トロトロのチーズの匂いも!?あぁ!もう!好き!!!!
とか、思った数分前の自分を引っぱたいてやりたい!!さて・・・。どういう事ですかねぇ?確かに、スパゲッティですよ?そりゃあ、本物の。粘土とかでもない。匂いもそれはそれは大変素晴らしい程に良いものです。トロトロすぎるチーズもいい感じに麺に絡みついてます。だけど、だけどね!?なんですか、このエビ色をしたエビのような物体は?はぁん?
瞬 「何ですかコレ?」
狼牙 「見て分からないのか?スパゲッティだ。」
瞬 「そうじゃなくて・・・ちょ、今度はどこ行くんです?」
明らかに なに言ってんだこいつ みたいな顔して、部屋から出で行ったかと思うと、何やら分厚い本を抱えて戻ってきた。本をパラパラ開き、とあるページで止めると僕に向かって音読し始めた。
狼牙 「スパゲッティとはイタリアの麵料理の一つである。断面が円形で、紐のように細長いものをいう。イタリア本国では・・・・。」
瞬 「もういいですぅ!!??」
狼牙 「そうか。」
瞬 「スパゲッティのことはよぉぉぉぉっっっくっ、、、分かりました。んで?このエビみたいな物体はなんです?僕の気のせいでなければ茹でエビのように見えるのですがぁぁぁ????」
狼牙 「あぁ、そうだ。よく理解できたな。えらいぞ。」
瞬 「💢」
あ゛?馬鹿にしてんのか??
瞬 「ワザとです?」
狼牙 「ご名答!またもや正解だ。ご褒美にエビを増量してやろう!」
瞬 「結構ですが?💢」
前言撤回。大っ嫌いだ。あぁ!そのニンマリと楽しそうに笑う顔に一発、制裁を加えたい!
グッと拳に力がこもる。けれど、それも長くは続かなかった。急に、喉が詰まったと思ったら、耐え切れずに口を開いてしまう。
瞬 「ゴホッ!?カㇵッ!?」
狼牙 「!? 瞬!?大丈夫か!?」
まずい。今見られるのは相当まずい。狼牙さんに花を吐いた、とバレる。あの日記には、花を吐いたとは書いてない。今バレれば、茹でエビどころじゃ済まないぞ・・・。むしろ、僕が茹でられる。まだ、僕が感染したと言う段階しか知らないんだ。ここまで症状が進んでるとは知られていない。しかし、”悟られている”可能性なら十分にある。まず、この人が僕の部屋に入ってくること自体が可笑しい。この狼は僕とは違い、プライベートマナーだけはできる限り守ってる。僕の許可、断りを一切入れずに部屋に入ってくる。なんて事は普通はありえない。そう、普通は。
狼牙 「大丈夫か?」
瞬 「えぇ。」
狼牙 「なぁ、今度こそ正直に頼む。この花弁はお前のか?」
そう言って橙色の花弁を見せてくる。あぁ、それは・・・
瞬 「違いますよ。僕はまだ花は吐いてません。多分、マリーゴールドでしょう。トマトの匂いがするって聞いたので、確かめてみただけです。」
狼牙 「そうか。」
なるほど。ソレを見つけて僕の部屋に入ったって訳か…。
瞬 「まだ、僕が感染してから二日しか経ってません。多めに見積もって発症するまでの一日と花を吐いてからのタイムリミット、七日・・・。合わせて八日あります。」
狼牙 「俺は、もう発症してから、約二日経ってるから残りは五日。」
正直、不死身の狼にタイムリミットは必要ないと思う。
とは言え、僕の命は長ければ五日、短ければ今にでも終わってしまうもの。今更何を・・・。やればいいのだろうか?はぁ。生きるとは言ったもののそれは意地だ。意地でも生きて見せる。狼牙に逢ってから今までのその意地に縋り付いてきた。今となってはどうだ?意地すら湧かない。メンドクサイ。
瞬 「ねぇ、狼牙さん。今、僕が噓を付いてたらどうしますか?」
狼牙 「・・・・。そうだなぁ・・・。もし、噓を付かれたのなら俺はお前を許さない。お前は俺に意地でも生きると言った。それは俺にとっての信じる事の出来る言葉として脳裏に焼き付いている。それなのに、お前が死んだならその時はどこまでも追いかけて俺が直々に引っぱたいてやる。火の中、水の中、天国でも。どこへでも。」
瞬 「何で天国にいくことが前提にされてるんですか?」
狼牙 「お前は死んだら俺とは違う場所に行くべきだからな。」
瞬 「許しませんよ。それこそ・・・貴方が地獄に行くのなら僕もついていきます。」
狼牙 「なら、早く俺に正直になることだな。俺は嘘吐きは嫌だ。噓吐きのお前が俺のそばをついてきた瞬間俺はお前を投げ飛ばす。」
そうか・・・。投げ飛ばされるのか。嫌だな。なら正直に言った方がいいのか?けど、絶対殴られる。
瞬 「殴らないでくださいね?・・・。ぼ、僕・・・実はもう花を吐いています。感染したその日に。黙っていてごめんなさい。マリーゴールドの話も嘘です。」
言ってるうちに涙が出てきた。ゆがんだ視界で狼牙さんを見ると僕の予想とは違う顔をしていた。微笑んでいた。けれど、おでこには(#^ω^)ピキピキと、筋が浮かんでいる。明らかに不穏な空気を纏った沈黙の中、ゆっくりと狼牙さんの目が開かれた。スンっと急に真顔になり、冷たい光を帯びている檸檬クォーツの瞳には若干の紅が混ざっている。ヒュッと息を吞んだ瞬間・・・。
部屋にはパァンッという音が高々に響いた。
次回へ続く
あとがき
今回はこれで終わりです。楽しんでいただけましたでしょうか?・・・。殴らないで下さいと言ったでしょう!? だから平手打ちで我慢してやったんだよ!!馬鹿野郎!!!、だそうです。喧嘩するほど仲がいいとはこの事でしょうかね!次回は花嘔最終回!ごゆるりとお楽しみに!ではまた、逢いましょう!貴方に幸福がありますように。 それでは、ご機嫌よう!
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